Japanese
English
シンポジウム 膝十字靱帯再建における素材の選択
固有受容器保持の半腱様筋腱・薄筋腱
Anterior Cruciate Ligament Reconstruction using Semitendinosus and Gracilis with Proprioceptive Pathways
井原 秀俊
1
,
高柳 清美
2
,
三輪 恵
3
Hidetoshi Ihara
1
1九州労災病院整形外科
2九州リハビリテーション大学校
3九州労災病院義肢科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyushu Rosai Hospital
キーワード:
前十字靱帯
,
anterior cruciate ligament
,
靱帯再建
,
reconstruction
,
半腱様筋
,
semitendinosus
,
薄筋
,
gracilis
,
固有感覚路
,
proprioceptive pathways
Keyword:
前十字靱帯
,
anterior cruciate ligament
,
靱帯再建
,
reconstruction
,
半腱様筋
,
semitendinosus
,
薄筋
,
gracilis
,
固有感覚路
,
proprioceptive pathways
pp.1283-1287
発行日 1992年11月25日
Published Date 1992/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900985
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抄録:前十字靱帯の力学的機能のみならず,他機能である神経知覚学的機能を再建するため,筋紡錘・腱器官を温存し中枢側を連続させた半腱様筋腱・薄筋腱をその再建素材として用いた.1年以上経過が追えた96名97膝を対象とした.結果は,Lachmanテストまたは前方引き出しテストのいずれかが(+)31%,Jerkテスト(-)81%,完全ROM91%,受傷前レベルのスポーツ可能72%であった.本法の神経生理学的利点を,KIN・COM不意前方外力に対する膝屈筋の運動前応答時間と応答時間で検討した.その結果は統計的な有意差は認められないものの,非再建例と比較して本法での外側ハムストリングの運動前応答時間の短縮傾向がみられた.また1例間の比較ではあるが,人工靱帯再建例に比して,本法の反応速度が優れていた.今後,前十字靱帯再建においては神経学的機能をも考慮する必要があると思われた.
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