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特集 広範囲腱板断裂に対する鏡視下手術
広範囲腱板断裂の術後リハビリテーション
Postoperative rehabilitation of extensive rotator cuff tears
小川 靖之
1
,
高村 隆
1
,
鈴木 智
1
,
高見 悠也
1
Yasuyuki OGAWA
1
1東京スポーツ&整形外科クリニック,リハビリテーション部
キーワード:
Arthroscopic rotator cuff advancement
,
Coordination movement
,
Low–load rotator cuff exercise
Keyword:
Arthroscopic rotator cuff advancement
,
Coordination movement
,
Low–load rotator cuff exercise
pp.1075-1084
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003095
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要旨:当院では一次修復不能な広範囲腱板断裂症例に対して,鏡視下棘上筋・棘下筋腱前進術(ARCA)を行っている。術後理学療法は修復腱板の治癒過程を考慮し再断裂に注意しながら行う必要がある。術後4~5週までは修復腱に過剰な負担をかけないように注意し,愛護的な他動運動を行い術後拘縮の予防を行う。術後5~6週以降から修復腱板の癒合も進み,伸張ストレスに対しての耐性も少しずつできてくるため,腱板に対する抵抗運動や伸張運動をエンドフィールに注意しながら開始する。術後3カ月以降では腱板機能の改善を進めながら,日常生活に支障のない程度の上肢機能の獲得を目指す。広範囲腱板断裂の術後理学療法は,あらかじめ決められたスケジュールに沿って進めることも重要であるが,断裂腱板の被覆度合いや脂肪変性の程度は症例により異なるため,医師と十分な連携をとり各患者のニーズや身体機能の改善に合わせて理学療法を進めていくことが重要である。
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