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編集後記
永冨 史子
pp.860
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201988
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宇宙に浮かんだ地球に住む私たち人類は,意識することなく天体の規則に守られ長い時間生きてきました.今年も春分の日は正確に訪れ,桜が咲き,散り,爽やかな季節から雨の季節へいつもと同じ順番で季節が進んでいます.しかしそれとは別の次元で今年は異例ずくめの年となりました.COVID-19は世界を混乱に陥れ,国境を閉ざし経済を止め人々の生活のありようにまで影響しています.ヒトが創り計画したことの多くが混乱に巻き込まれ,力の及ばない現象に翻弄されています.そんななか,理学療法士としてどう対応し,これからをどう考えるか,臨床と教育の両面をテーマに緊急座談会を組みました.予言ともとれる「とびら」のメッセージとともに,座談会が臨場感をもって読者の方々それぞれの職域や活動を振り返るヒントとなればと思います.
特集は,脊椎・脊髄疾患を取り上げました.症状が多彩であるがゆえに内容も多彩となりました.症状に対応した理学療法を提供し,生活や個人的ニーズにまで対応する応用力の高い理学療法とは? 他の疾患にも共通するテーマでもある7本の特集論文それぞれから,感じ,考えていただければ幸いです.連載「新しい臨床実習」ではOSCEがテーマです.未経験のことやこれまでと異なる変化に遭遇したとき,ヒトはストレスを感じるのだそうです.しかし前向きな変革や,ストレスの後に変えてよかったと思えることもあるでしょう.理学療法も常に変化しており,医学や医療や法規の変化に遅れることなく,常に変わり続けています.連載をよい情報源にしていただければと思います.
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