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編集後記
永冨 史子
pp.376
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200853
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あっというまに新年度です.年を取ると時の経つのが早くなる,と言われますが,確かになぜか毎年早くなっているように感じます.
今月の特集は,理学療法と下肢装具です.吉尾論文では,神経ネットワークの障害として脳卒中の病態を理解し運動療法戦略を立てることの重要性を示し,脳卒中治療に装具を利用する基本的考え方を解説していただきました.大畑論文は,私たちが治療用下肢装具で最も悩む2つの点,① 長下肢装具か短下肢装具か,② 長下肢装具をいつ,どうカットダウンするか,について論理的かつ臨場感のある解説をいただきました.昆論文では,足と下腿周りの機能に短下肢装具構造がどう関連するかを解説していただきました.義肢装具士からの「装具は特効薬ではない」との鋭い指摘および装具の専門家からのメッセージと解説は必読です.そして鈴木論文では,歩行以外の日常生活で下肢装具を用いる意義と注意点・配慮を解説いただきました.ここまで理解し,装具を利用したいものです.座談会は短い時間ではありましたが,装具を利用した理学療法の進め方,装具を用いない判断や運動課題の工夫など,脳卒中の装具療法の現状,そして考えるべきことを3名の方々にお話しいただきました.
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