書評
—上杉雅之(監修),堀江 淳(編集)—「PT・OT入門 イラストでわかる内部障害」
高倉 保幸
1
1埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科
pp.795
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201971
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昨今では,リハビリテーションの対象領域が急速に拡大してきているが,特に著しく対象が増えているのは間違いなく内部障害であろう.社会のニーズに応えるべく,理学療法士・作業療法士は内部障害について学ばなければならないが,内部障害はその言葉からもわかるように人体の表面からは直接観察できないものが多く,さまざまな検査データを集め,適切な知識と照らし合わせながら評価・判断をしていかなければならない.学習内容は多岐にわたり,私も教育者の1人として日々内部障害の学習支援の難しさに頭を悩ましている.
本書は,題名からもわかるとおり,イラストを多用した内部障害のテキストである.構成は,内部障害総論から始まり,呼吸器疾患,循環器疾患,代謝疾患・糖尿病と続き,最後は症例紹介となっている.疾患別の各項目では,解剖・生理学から始まり,疾患の基礎知識,検査データ,治療について詳しく解説され,具体的な障害評価と理学・作業療法プログラムが具体的に解説されている.
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