入門講座 症例を担当するということ・10
症例からの学びをまとめる
藤原 愛作
1
Aisaku Fujiwara
1
1佐藤第一病院リハビリテーション部
キーワード:
コンテクスト
,
一対一対応の原則
,
診療記録
Keyword:
コンテクスト
,
一対一対応の原則
,
診療記録
pp.1127-1132
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200741
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はじめに
私たちは1年間に多くの症例を担当します.その症例の臨床像は一人ひとり異なり,その違いに対して提供する理学療法を工夫しながら毎日の臨床に向き合っています.その工夫のために,論文や書籍を読んだり研修会に参加したりして自己研鑽を行っていることでしょう.しかしながら,論文や書籍,研修会などで得た情報はそのまま臨床で活用できることのほうが少なく,担当症例の身体機能や高次脳機能などによって工夫しながら実施していく必要があります.このように,日々の臨床場面においてさまざまな工夫を行いながら,そのときに最良と思われる理学療法を選択しています.その積み重ねが自身の理学療法の引き出しを増やすことになりますが,症例を通じて得られた経験をどのようにまとめていくべきか,悩むことが多いと思います.
そこで,入門講座の最終回として本稿では,「症例からの学びをまとめる」というテーマにて,自分が経験した症例をどのように振り返り学びを深め,自己成長のきっかけとしていくかを考えていきます.
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