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連載 医療AI技術の現在と未来――できること・できそうなこと・できないこと・Vol.4
診療テキストを構造化するための症例報告テキストコーパス
A text corpus of case reports for structuring clinical texts
河添 悦昌
1
,
篠原 恵美子
1
Yoshimasa KAWAZOE
1
,
Emiko SHINOHARA
1
1東京大学大学院医学系研究科医療AI開発学講座
キーワード:
自然言語処理(NLP)
,
診療記録
,
症例報告
,
テキストコーパス
Keyword:
自然言語処理(NLP)
,
診療記録
,
症例報告
,
テキストコーパス
pp.165-171
発行日 2022年10月8日
Published Date 2022/10/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28302165
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◎医療の場では電子カルテの普及が進んでいる.診療記録を患者の診療に参照するだけではなく,医療安全の注意喚起や診療上の意思決定の支援など,種々の診療支援に積極的に生かしたいというニーズはかねてよりある.また,多くの医療機関の電子カルテデータベースを統合利用し,新しい医学的知見や既存薬の新しい効能の発見,診療行為の質の評価,類似症例の検索,まれな疾患や薬物の有害事象の頻度の正確な把握に役立てようとする動きも進んでいる.膨大な診療記録を利活用するためには,さまざまな計算機処理を適用できるよう,構造化されたデータ形式で管理される必要がある.一方で,医師や看護師による診療の記録はフリーテキストで記載されることが多いため,構造化データとするために,自然言語処理の活用が必要となる.本稿では,診療テキストを構造化するための自然言語処理に焦点を当てて解説するとともに,筆者らが取り組んできたテキストコーパスの開発について述べる.
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