臨床実習サブノート 臨床実習で患者さんに向き合う準備・12
脊柱管狭窄症
宮田 伸吾
1
,
寺田 茂
1
Shingo Miyata
1
1金沢赤十字病院リハビリテーション科
pp.526-531
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200565
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はじめに
脊柱管狭窄症は脊柱管,神経根管あるいは椎間孔が骨性または靱帯性要因によって狭小化するために馬尾神経や神経根が障害されてさまざまな症状を呈する病態の総称である1).原因には先天性と後天性があるが,加齢によって起こる退行性のものが多い.脊柱管狭窄症は頸椎や腰椎で起こり,頸椎の場合は頸椎症性脊髄症を指すことがあり,本稿では臨床で担当する機会の多い腰部脊柱管狭窄症を取り上げる.
腰部脊柱管狭窄症は高齢者に多く,身体・認知機能が低下している症例や画像による狭窄部位と神経学的所見が一致しない場合2)があり,臨床での評価や治療を困難にする要因と考える.また治療としては保存療法や手術療法が行われ,理学療法の対応も異なる.本稿ではこれらのことを踏まえながら,臨床実習に必要な知識や準備について述べたい.
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