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編集後記
横田 一彦
pp.1088
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200054
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先日,高校生の施設見学で職場の説明を引き受けました.ここ数年は個人的な申し込みばかりでなく,高校からの直接の申し込みも増えました.社会見学,進路検討の機会として,修学旅行とセットで行われることもあるようです.明確に意志を持ってくる方や「よくわからないけど来ました」という方もいてさまざまです.それでも自分が高校生のころを考えると,理学療法士の認知度は隔世の感があります.そんななか,質疑応答のとき一番狼狽えてしまう質問は,「この仕事のやりがいは何ですか」というものです.うまく言葉にできないことが多いのですが,いつもなんだか新鮮な気持ちにもしてくれます.読者の皆様ならどのようにお答えになりますか.
さて,今月号の特集は「脊椎・脊髄疾患と理学療法」です.石川論文では,脊椎脊髄外科領域における近年の画像診断法,治療の進歩を概説していただきました.診断機器,治療機器の発展の様子が具体的に示されており,過去から現在への進歩を理解しやすくまとめていただきました.小俣論文では,頸椎・頸髄疾患について取り上げ,主として評価および頸部痛に対するストレッチングについて述べていただきました.田島論文では,胸腰椎・胸腰髄疾患の障害の概説と保存的治療並びに外科的治療後の理学療法についておまとめいただきました.竹井論文では,私たちが遭遇することの多い高齢者圧迫骨折を対象に,体幹装具の構造や活用方法について概説していただきました.診断機器や治療機器,治療方法などの進歩とともに,理学療法のあり方も進歩しているのか,という観点でも検証していかなければならないとあらためて感じました.
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