とびら
なりたい理学療法士像は??
清水 真弓
1
1京都市域京都府地域リハビリテーション支援センター
pp.573
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106682
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私が理学療法士になって最初の職場では法人内の広報誌があり,年度初めに新人紹介欄にそれぞれ自己アピールや趣味などが掲載されました.将来の夢か,尊敬する人物か……そんな項目があったように思いますが,そこに私は別段何も迷わず,「ドラえもん」と記入しました.それをみた職場の上司には,「お前ちょっと変わってる」なんて笑われたものです.今でもあまり変わりませんが,私がめざしている理学療法士像はまさしく「ドラえもん」です.つまり,「ドラえもん」のようにドジでどんくさくて涙もろいけれど,夢を打ち明けられて,一緒に解決策を考えて,その目標に向かって行動できる,そんな人物.「この人だったら」何となく「頼んでみよう」「頼りになる感じ」「相談してみよう」「話を聞いてもらおう」―のび太君が困ったときの「ドラえも~ん」なんです.
さて,現在私は地域リハビリテーションに関するコーディネーターとして,地域資源としてのリハビリテーションの普及・啓発や質の向上,そのためのリハビリテーションの関連従事者への相談・支援,地域のネットワークづくりなどを行っています.まさに「誰もがよりよく生活するための地域づくり=“リハビリテーション”」を行っているつもりですが,最近ちょっと「変わってる」のは,私だけではないことに気づきました.さまざまに活動しているなかで「HENTAI」がけっこういるのです.“ど”がつくくらいのこの人たちは,リハビリテーションの仕事が大好きで,しかも熱心で,自分の専門職(理学療法士,作業療法士,言語聴覚士など)としての役割を突き詰め,新たな形をつくろうとし,しかも地域のなかでその可能性を引き出して拡げようとされています.
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