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症例報告
エベロリムスにより重度の薬剤性間質性肺炎を呈した症例の呼吸理学療法経験
Experience of pulmonary rehabilitation for patients with severe drug-related interstitial pneumonia caused by everolimus.
岩井 宏治
1
,
平岩 康之
1
,
小熊 哲也
2
Kouji Iwai
1
1滋賀医科大学医学部附属病院リハビリテーション部
2滋賀医科大学医学部附属病院呼吸器内科
キーワード:
エベロリムス
,
薬剤性間質性肺炎
,
呼吸理学療法
Keyword:
エベロリムス
,
薬剤性間質性肺炎
,
呼吸理学療法
pp.265-269
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106235
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要旨:エベロリムスにより重度の薬剤性間質性肺炎を呈した症例の呼吸理学療法を経験した.症例はもともと肺疾患を有していないことに加え,ステロイド療法による原疾患のコントロールが期待できることから,慢性閉塞性肺疾患(COPD)に準じた呼吸理学療法プログラムを,リスク管理に注意し実施した.結果,運動誘発性低酸素血症の軽減,筋負荷による筋量増加が認められ,運動耐容能,日常生活活動(ADL)の改善を認めた.特に運動耐容能は先行報告と比較し,一定以上の効果が認められた.
エベロリムスによる薬剤性間質性肺炎では,重症度にかかわらず,全身状態が安定している限り積極的な呼吸理学療法の介入が可能であり,ステロイド療法と呼吸理学療法の併用が,運動耐容能改善とADL改善に有効ではないかと思われた.
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