Japanese
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症例報告
抗リウマチ薬により肺胞出血を合併した間質性肺炎患者の呼吸理学療法経験
Experience of chest physical therapy for patient with alveolar bleeding in interstitial pneumonia caused by antirheumatic drugs.
岩井 宏治
1
,
前川 昭次
1
,
平岩 康之
1
,
今井 晋二
1
Iwai Koji
1
1滋賀医科大学医学部附属病院リハビリテーション部
キーワード:
肺胞出血
,
間質性肺炎
,
酸素化能
,
呼吸理学療法
Keyword:
肺胞出血
,
間質性肺炎
,
酸素化能
,
呼吸理学療法
pp.551-555
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101437
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要旨:抗リウマチ薬により肺胞出血を来した間質性肺炎患者の呼吸理学療法を経験した.症例は,肺胞出血を合併することで重篤な酸素化能の低下を呈しており,それが労作時呼吸困難の原因であり,運動制限の主要因であると思われた.P/F比(PaO2/FIO2),A-aDO2(肺胞気動脈血酸素分圧較差)を評価し,酸素化能の変化を経時的に捉えることで最適な運動処方とリスク管理が可能となり,早期退院につなげることができた.現在,間質性肺炎患者の運動療法におけるエビデンスは少なく,どの程度の酸素化能でどの程度の運動を処方するかについて,明らかなプロトコールはない.しかしながら,本症例のように,病態を理解し,リスク管理を行いながら運動療法を実施することで,一定の効果が期待できるのではないかと思われた.
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