特集 運動障害がある場合の内部障害への対応
運動障害を有する患者の拘束性呼吸障害に対する理学療法
増本 正太郎
1
,
大瀬 寛高
2
Masumoto Shotaro
1
1茨城県立医療大学保健医療学部理学療法学科
2茨城県立医療大学付属病院内科
pp.925-929
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106172
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はじめに
臨床上運動障害や認知障害が主体の脳血管障害(以下,CVD)やパーキンソン病など中枢神経疾患患者が併発する重要な合併症の一つに肺炎・気管支炎など呼吸器疾患がある.これは気道感染や誤嚥に起因することが多いが,その背景として拘束性呼吸障害による呼吸予備能の低下や嚥下障害がある.今回運動障害に加え拘束性呼吸障害を呈する中枢神経疾患患者に対する理学療法介入のあり方について述べる.高齢期に発症することが多いこれら疾患では呼吸器に対する生理的老化の影響も無視できないため,まず加齢に伴う呼吸器系の変化を概観し,次にCVD患者にみる病態と理学療法を取り上げる.
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