入門講座 人工呼吸器管理下の患者の理学療法・4
神経筋疾患に対する非侵襲的人工呼吸療法下の呼吸理学療法―進行性筋ジストロフィー症を中心に
増本 正太郎
1
,
笠原 良雄
2
,
草野 勝
2
Masumoto Shotaro
1
1茨城県立大学保健医療学部理学療法学科
2東京都立神経病院リハビリテーション科
pp.273-277
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105532
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Ⅰ.はじめに
進行性筋ジストロフィー症の障害部位は骨格筋に止まらず,呼吸筋や心筋にまで及び,拘束性換気障害に対する呼吸管理が身体的・精神的負担の軽減やQOL向上に欠かせない課題となっている.呼吸不全が進行すると喀痰の喀出困難が自覚され,頻呼吸や呼吸補助筋の活動が目立ち始めるとともに,放置するとCO2ナルコーシスに陥る.
近年,気管切開や気管内挿管を行わない非侵襲的陽圧換気療法が在宅人工呼吸療法(home mechanical ventilation;HMV)にも採用され,普及段階に達している.本稿では神経筋疾患に対する非侵襲的人工呼吸療法下の呼吸理学療法について述べる.
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