講座 理学療法にいかすICF・4
評価に生かすICF―「プラスの診断学」とは何か
上田 敏
1,2
Ueda Satoshi
1,2
1WHO国際生活機能分類日本協力センター
2(財)日本障害者リハビリテーション協会
pp.507-511
発行日 2002年7月15日
Published Date 2002/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106077
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1.はじめに
本講座第1回で筆者はICFの基本的な考え方として「生活機能」の概念(プラスを重視することの重要さ)と「階層構造」的な把握(特に相互依存性と相対的独立性)の2点にしぼって述べた1).
その際ICFがリハビリテーション医学と理学療法にとって持つ実践的意義のうち現在緊急に要請されている主なものを挙げ,その中で「プラスの診断学」の体得の必要を挙げた.今回のテーマははこの「プラスの診断学」である.もちろんこれは1冊の大部の本にふさわしい大テーマなので,とりあえずその本質的な特徴と流れについてのスケッチを行なうことが本講の課題である.
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