講座 理学療法にいかすICF・1
ICFの基本的な考え方―生活機能(プラス面)の重視と階層論的理解を中心に
上田 敏
1,2
Ueda Satoshi
1,2
1WHO国際障害分類日本協力センター
2(財)日本障害者リハビリテーション協会
pp.271-276
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106022
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1.はじめに
ICF:国際生活機能分類(国際障害分類改定版)の成立にいたるまでの経過と内容の概略,そして今後の課題については本誌1月号の特集論文1)で詳しく述べたのでここでは繰り返さず,ICFの基本的な考え方を主に次の2点にしぼって,しかも理学療法をはじめとするリハビリテーション医学全般における臨床的意義を中心に検討することとしたい.
1)生活機能(functioning)という新概念のもつ意義:すなわち障害(マイナス面)だけでなく生活機能(プラス面)を重視する必要性
2)階層論的理解の意義:特にリハビリテーション医学の臨床における「基底還元論」的思考からの脱却の重要性
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