とびら
『チーズはどこへ消えた?』
沼倉 たまき
1
1京都地域医療学際研究所附属病院リハビリテーション科
pp.527
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105849
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新世紀の幕開けとなり,ちょっとしたお祭り気分で迎えた2001年も,気がつけば新緑の季節を過ぎて,真夏の太陽が燦々とふり注いでいる.変化の早さに圧倒されるばかりで,仕事も生活も人の心も,多様に変化している.これらの変化を肯定的に受けとめて柔軟に対応していくためには,変化をどう捉え,理解すれば良いのだろうか.新しい環境や状況の変化にうまく対応できず,迷路のなかで袋小路にぶつかることもしばしばである.
最近読んだ絵本のような一冊の本『チーズはどこへ消えた?』が,私に何かを与えてくれた.登場するのは,二匹のネズミ「スニッフ」と「スカリー」と,二人の小人「ヘム」と「ホー」,この二匹のネズミと二人の小人が「迷路」のなかに住み,「チーズ」を探し求めるという単純な物語.「チーズ」とは,私達が人生で求めているもの,つまり仕事,家族,財産,健康,精神的な安定などであり,「迷路」はチーズを追い求める場所,つまり職場や社会,あるいは家庭かもしれない.
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