講座 臨床にいかす動作分析・4
骨・関節系疾患の動作分析
石井 慎一郎
1
,
石井 美和子
1
,
赤木 家康
2
Ishii Shinichiro
1
1永生病院リハビリテーションセンター
2永生病院整形外科
pp.279-289
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105533
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
骨・関節系疾患を考える場合,対象となる機能障害を関節生理学的に不適切な力学対応の結果として捉えると障害構造を理解しやすい.重力環境における身体運動は,厳密に力学の法則に従う.何らかの原因でこの対応が関節生理学に合致しない場合,最も非生理学的な対応を強いられている関節に病変が生じると考えると,治療戦略が立てやすくなる.
こうした障害構造の解釈を成立させるためには,解剖学を基盤とした構造の理解と運動学を基盤とした動き方の理解,力学を基盤とした力の理解が必要となる.本稿では,骨・関節系疾患における力学対応の分析と,その結果として引き起こされる非生理学的運動の分析方法について解説をする.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.