特集 小児理学療法の動向
小児理学療法の変遷と今後の展開
千代丸 信一
1
,
相良 研
1
,
阿部 光司
1
,
近藤 直樹
1
Chiyomaru Shinichi
1
1北九州市立総合療育センター
pp.701-708
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105403
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1.はじめに
小児領域における過去30年間の理学療法を振り返ったとき,変遷を引き起こした源は,いうまでもなく対象児の状態の変化であり,彼らのニーズの変化である.ニーズの変化は療育思想と施設体系の変容をもたらし,かつ理学療法技術の変化をもたらしたといえる.筆者らの立場は,北九州市立総合療育センターという1地域の小児施設において1理学療法士として療育に関わってきたものに過ぎず,また全国的なレベルでの療育の変遷についてとりわけ詳しいというものでもない.しかし,当センターにおける変遷を1例として紹介することによって諸兄の見識の深まりに資することを願って,当センターが今日まで辿ってきた対象疾患,施設体系,療育システムおよび理学療法技術等の変遷とその動向を整理し,今後の我々の展開について考察したい.
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