プログレス
骨化症手術―最近の進歩
勝呂 徹
1
,
高橋 寛
1
,
工藤 幸彦
1
Suguro Toru
1
1東邦大学医学部整形外科
pp.572-573
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104697
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1.はじめに
整形外科領域における骨化症とは,生理的に存在する靱帯,関節包など骨以外の組織に生じた骨化をいう.骨化症の中でも代表的なものには,いわゆる異所性骨化,神経原性骨化,術後の骨化,外傷性骨化,酸素供給不足,慢性静脈血行不全による骨化,低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病による骨化,上皮小体機能低下症,関節症乾癬性関節症,シャルコーなどに伴う骨化症がある.
整形外科的に問題となる骨化症は,脊椎に生じる骨化症である1).脊椎に生じる骨化症には,後縦靭帯骨化症,強直性脊椎炎,Forestier氏病,クローン氏病などがある.中でも後縦靭帯骨化症は,脊髄の圧迫を生じ脊髄症状を出すことから重要である.
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