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介護福祉士
石橋 真二
1
1日本介護福祉士会
pp.574
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104698
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はじめに
社会福祉士法及び介護福祉士法が昭和62年に制定されるに至るまで,わが国の福祉専門職については,社会福祉主事と保母という2つの資格しかなかった.これらの資格は特に福祉事務所と保育所においては歴史的な役割を担ってきた.しかし,急速な高齢化の進展に伴い,高まる介護ニーズには今までの資格では対応できなくなってきていた.特に寝たきりや痴呆性老人等の要介護老人が増大し,これらの人々のお世話をするには相当な専門的知識・技術が要求されるようになった.また,在宅福祉分野においても同様で,ホームヘルパーが家庭奉仕員と呼ばれていた時代では家事援助などが中心のお世話であったが,近年では在宅福祉の需要が高まり,重介護のお世話も在宅福祉には欠かせなくなってきていた.
このように,急激な高齢化の進展と介護ニーズの増大に対し,介護の専門性はもとより,「介護サービスの質」の確保が重要な課題となり,この「介護サービスの質」を担保するには福祉専門職の資格化が必要とされるに至り,政府提案により(全省庁の合意を得て)衆参両院,与野党全会一致で昭和62年に福祉専門職として「社会福祉士法及び介護福祉士法」が制定された.
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