講座 社会医療経済学・3
リハビリテーション医療の効率―地域リハビリテーションを中心として
二木 立
1
Niki Ryu
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.491-496
発行日 1996年7月15日
Published Date 1996/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104580
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はじめに
筆者は,リハビリテーション医療の普及と質の向上のためには,1980年代以降続けられている「世界一」
厳しい医療費抑制政策の見直しが不可欠だと考え,そのための具体的提案を行っている1).と同時に筆者は,今後の経済の「超」低成長と急速な高齢社会化という「与件」の下では,リハビリテーション医療においても,「稀少な資源の有効配分・有効利用」という意味での医療効率的視点が求められている,とも考えている.
この視点から,本稿ではリハビリテーション医療の分野で,効率をどのように考えるべきかを,主として地域リハビリテーションを例に上げながら,論じる.あわせて欧米諸国で盛んに行われている地域リハビリテーションの実証的な経済分析=効率測定の結果を紹介する.なお,本稿は別に発表した拙論2)の「要旨」であり,詳しくはそれを参照されたい.
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