報告
大腿骨頸部骨折後の歩行能力の推移と再転倒の現状
萩原 洋子
1
,
網本 和
1
,
牧田 光代
2
,
三好 邦達
3
1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
2東京都昭島市高齢者在宅サービスセンター
3聖マリアンナ医科大学整形外科
pp.795-798
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104422
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Ⅰ.はじめに
大腿骨頸部骨折は,受傷後の死亡率の高さ1)や,寝たきりへの移行の可能性2)から問題が多いと指摘され,受傷原因や場所,合併症などに関する報告は多い3).しかし,受傷後の日常生活自立度がどのように低下し,どのていど改善をみるかについては十分明らかではない.さらに,加齢による転倒率の増加が報告4)されている.転倒による受傷が最も多い3)ことを考えると,日常生活の自立度だけでなく,再転倒が重大な問題となってくると思われる.
そこで今回,われわれは自宅退院後の日常生活自立度の変化と歩行自立度の低下をもたらす要因の分析を行い,また再転倒をおこす症例の特徴を検討した.そして,これらに基づき退院時指導および入院中の理学療法プログラムについて考察した.
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