短報
脳卒中片麻痺者における高速度歩行,低速度歩行が快適歩行に及ぼす影響
安藤 正志
1
,
丸山 仁司
1
,
黒沢 和生
1
,
潮見 泰蔵
1
,
小坂 健二
1
1埼玉医科大学短期大学理学療法学科
pp.63-65
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103675
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Ⅰ.緒言
運動記憶研究においてPepper,Herman1)は,力量調整課題(握りのPush,pull課題)を用いて基準運動とは異なる力を発揮させることが再生反応にどのような影響をもつかを調べた.その結果,挿入活動の強度が基準運動よりも大きい場合は,再生産運動は正の方向で生じたが,挿入された力の強度が基準運動よりも小さい場合には,再生反応は負の方向で生じたことを報告している.またPatric2),Craftら3)は位置決め課題を用いて同様の傾向を確認している.これらは運動の筋感覚的短期記憶が干渉によって偏位をきたしたためと説明されている.今回,これらの事実に注目し,脳卒中片麻痺患者の歩行動作において時間的干渉刺激が快適歩行に及ぼす影響を検討した.
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