文献抄録
片麻痺歩行における短下肢装具の影響
水野 元実
1
1藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
pp.508
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100505
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短下肢装具(以下AFO)は片麻痺患者に広く使用されており,プラスチックAFOと金属支柱付AFOが多く処方されている.プラスチックAFOと金属支柱付AFOが片麻痺歩行に与える影響を比較した.
・方法:対象は片麻痺患者12名(性別:女性3名/男性9名,平均年齢:54歳,平均発症後期間:67日)で,全例が歩行時に麻痺側足関節のコントロールができず,杖を使用していた.無視やコミュニケーション障害は認められなかった.3例の足関節底屈筋に中等度の痙縮を認めた.歩行分析にはVicon 370 Motion Analysis Systemを使用し,床反力計により床反力データを得た.AFOなし/ありの順で,自由歩行速度にて評価した.空間的時間的要素(cadence,歩行速度,step time,歩幅,両脚支持時間),運動学的要素(踵接地と遊脚中期の足関節背屈角度),運動力学的要素(膝屈曲モーメント,床反力)を各条件で計測し,統計学的解析にはWilcoxon検定を使用した.
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