Japanese
English
特集 脳性麻痺の理学療法と手術および装具療法
脳性麻痺の手術および術後の理学療法
Physical Therapy, Surgery and Orthotics in Cerebral Palsy: Surgical Treatment and Post-operative Physical Therapy in Cerebral Palsy
深瀬 宏
1
,
渡辺 隆
1
Hiroshi FUKASE
1
,
Takeshi WATANABE
1
1聖ヨゼフ整肢園
1St Joseph Hospital for Crippled Children.
pp.453-458
発行日 1989年7月15日
Published Date 1989/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102808
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
<第一部:脳性麻痺の手術療法>
Ⅰ.初めに
脳性麻痺の治療は,近年Bobath法,Vojta法の導入により,0歳から積極的に行なわれ,障害の軽度化が得られるようになり,格段の進歩をとげた.にもかかわらず,学齢期になってもなお変形が強く,歩容や機能が悪化したり,正常な股関節像を示していたものが,学齢期前後に股関節脱臼まで進展することがある.このため手術によって,変形を矯正し,歩容および機能の改善を図ることがある.もちろん手術は補助的手段であり,変形を増悪させたり,機能を低下させてはならない.手術では,手術筋の筋力および機能は著明に低下する.このため術後の筋力増強,筋平衡の改善のための訓練はもっとも重要である.したがって手術成績は,手術結果そのものよりも,術後の訓練および装具装用の徹底など術後の管理がきわめて重要であることは言うまでもない.
以下,脳性麻痺治療における上下肢の差異および下肢鋏様変形,股関節脱臼,足部変形に対する手術の基本について論述する.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.