臨床経験
脳性麻痺における膝屈曲変形に対する手術経験
深瀬 宏
1
Hiroshi FUKASE
1
1聖ヨゼフ整肢園
pp.173-178
発行日 1968年2月25日
Published Date 1968/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903880
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緒言
脳性麻痺では,膝屈曲位に股内転屈曲,内反尖足を伴い,起立歩行の困難なものが多い.膝屈曲変形矯正に対しては,Stoffel,Chandler,Roberts,Baker,Eggersらの手術法があり,単純な切腱術,膝屈筋支配神経切除術から,さらにすすんで,膝屈筋腱や膝蓋腱に対する形成術に発展してきた.著者は膝,股屈曲変形を改善するために,半腱様筋には延長術,半膜様筋,大腿二頭筋には筋膜切離術,薄筋には切腱術を施行するのを原則とし,これらの手術法を中心として,23例38肢に手術を施行した.術後経過日数はなお浅く,遠隔成績を述べる段階ではないが,現在までの手術成績を調査検討した.
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