入門講座 理学療法学教育とFD・3
大学および大学院におけるFDの実践
丸山 仁司
1
Hitoshi Maruyama
1
1国際医療福祉大学理学療法学科
pp.499-505
発行日 2010年6月15日
Published Date 2010/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101688
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はじめに
1991年の大学設置基準の改正以降,教育界は激動の時代に入った.この大学設置基準の改正によって,大綱化,規制緩和の代わりに,教育研究の質の確保に関して大学自身によって自己点検・評価をすることが求められるようになった.すなわち,事前規制から事後チェック(フォローアップ)の重要性が指摘され,平成の教育大革命とまで言われている.このようななかで,大学は急増している(表1).
ファカルティ・ディベロップメント(faculty development:以下,FD)の実施は,1999年に各大学で努力義務として定められたが,2007年度から大学院,2008年度からは学部で義務化された.大学では大学設置基準の第25条の3,大学院は大学院設置基準の第14条の3にて規程されている(表2).
本稿では,大学,大学院におけるFDの具体的な内容,組織および現状などについて述べる.
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