巻頭 大学院で学ぶ看護管理学 現場の実践から新たな「知」を生むために・20
順天堂大学大学院
飯島 佐知子
1
,
大西 麻未
1
,
中山 純果
2
,
齋藤 伊都子
3,4
1順天堂大学大学院医療看護学研究科看護管理学分野
2東京医療保健大学医療保健学部看護学科
3順天堂大学医学部附属浦安病院
4順天堂大学大学院医療看護学研究科 博士前期課程
pp.749-753
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201064
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大学院および分野の特徴や魅力について,教員からご紹介いただきます。
本学の歴史と学是
順天堂大学(以下,本学)は1838(天保9)年に学祖・佐藤泰然が江戸薬研堀に西洋医学塾を設立したことに端を発し,2018年で創立180年を迎えました。日本の看護師の歴史は1868(明治元)年の戊辰戦争のときに始まります。女性の看護人の先駆者であった杉本かねは,大学東校(現在の東大医学部)の責任者であった佐藤尚中が1873(明治6)年に順天堂医院を開院するにあたり院長助手となりました。そして,尚中が戦地に赴く際には,代理として院務を処理し,日本初の看護管理者となり,順天堂の看護教育の145年の歴史の基礎を築きました1)。1896(明治29)年には正式な学則として看護婦養成所が開設されました。その後,順天堂医療短期大学,順天堂大学医療看護学部となり,2007年に順天堂大学大学院医療看護学研究科修士課程が開設され,2014年に博士課程を開設しました。
本学の教育研究は学是である「仁」に基づいています。「仁」とは,人は1人で生きているのではなく自分以外の人に支えられて生きているのであるから,他者を思いやり慈しむことが,自分の成長や幸福につながるという考え方です。
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