特集 パーキンソン病の理学療法最前線
パーキンソン病治療の最前線
水野 美邦
1,2
Mizuno Yoshikuni
1,2
1順天堂大学大学院医学研究科老人性疾患病態・治療研究センター
2順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院
pp.477-484
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101424
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はじめに
パーキンソン病は,安静時振戦,固縮,無動,姿勢反射障害を四大症候とする神経変性疾患の1つである.好発年齢は60歳代であるが,20~80歳代まで発症年齢は幅広い.若年発症者は高齢発症者に比べて家族歴陽性者が多く,優性遺伝,劣性遺伝の両者が知られており,原因遺伝子として6種類は確実に同定されており,候補と目されているものも3種類ある.治療法は,遺伝歴の有無にかかわらず,原則は同じである.神経変性疾患の中ではアルツハイマー病に次いで頻度が高く,本邦での有病率は,人口10万人あたり100~150人と推定されている.白人では,この1.5~2倍の有病率である.
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