特集 脳卒中片麻痺患者の歩行
脳卒中片麻痺患者の歩行能力の改善に及ぼす下肢装具
平山 昌男
1
,
加藤 順一
2
,
永田 安雄
3
,
神沢 信行
1
Hirayama Masao
1
1兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院リハビリ療法部
2兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院内科
3兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院臨床研究検査部
pp.21-27
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100761
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近年,脳卒中片麻痺患者(以下,片麻痺患者)の機能障害や能力障害に対するアプローチのひとつとして装具療法の重要性が再認識され,その中で最も使用頻度が高い下肢装具の特徴や機能については多くの報告がみられる1~3).装具療法は運動療法と併用することでその効果がさらに高まり,日常生活上で重要な起立や歩行において下肢装具の果たす役割は大きい.患者が有する障害の程度と装具の機能を最良に組み合わせることが理学療法士の重要な役割のひとつである4).
本稿では片麻痺患者の下肢装具の作製目的と時期,処方の動向などについて臨床でよく用いられる長下肢装具(knee ankle foot orthosis:以下,KAFO)と短下肢装具(ankle foot orthosis:以下,AFO)を中心に述べ,併せてわれわれの装具作製時の取り組み方や留意点,そして装具装着が歩行能力に及ぼす効果について報告する.
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