講座 理学療法における標準(値)・2
移動動作と下肢機能
小松 泰喜
1
,
上岡 洋晴
2
,
岡田 真平
2
,
武藤 芳照
3
Komatsu Taiki
1
1東京厚生年金病院リハビリテーション科
2身体教育医学研究所
3東京大学大学院身体教育学講座
pp.491-499
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100503
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高齢者にとって移動動作やそれに伴う下肢機能は,日常生活に直結し,寝たきりなどの「介護予防」の重要なキーワードとなっている.特に移動が不可能となることは,アリストテレスの言う“Life is Motion”からかけ離れ,高齢者にとっては生活上の「死」をイメージするといっても過言ではない.
また,昨今の介護予防事業の普及から,高齢者に対する機能評価の重要性が問われる時代となり,正確で簡便な評価手段の開発が以前にも増して必要とされている.さらに,高齢者にとって生活実感に即したわかりやすい表現を使用し,ひいてはその後の介入へのモチベーションが継続でき,コンプライアンスに必要な情報を提供することが,有効な「介護予防」に結びつくと考えられる.
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