Japanese
English
今月の主題 一度見たら忘れられない症例
序説
一度見たら忘れられない症例—たかが“当たり前”,されど“当たり前”
Introduction
山野 泰穂
1,2
Hiro-o Yamano
1,2
1札幌医科大学医学部消化器内科学講座
2札幌医科大学附属病院消化器内視鏡センター
キーワード:
内視鏡
,
X線二重造影
,
画像診断
,
the art of science
Keyword:
内視鏡
,
X線二重造影
,
画像診断
,
the art of science
pp.1123-1124
発行日 2020年8月25日
Published Date 2020/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202107
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- Abstract 文献概要
本号のテーマは「一度見たら忘れられない症例」である.今まで何度か序説を書かせていただいたが,正直なところこの序説を書くことに非常に苦しみ,困難を極めている.この業界にいて写真を撮ることは当たり前のことであるが,この“当たり前”を“当たり前”として説明することほど難しいものはない.
本誌は,美麗な臨床画像をもとに病理組織学的視点も加えて消化管疾患の理解を深めることを目的としている.“美麗な臨床画像”とは単に風景をパチパチ撮ったわけではない.放射線診断にかかわる大家の先生や技師の方からはお叱りを頂戴するかもしれないが,例えば一定の条件で撮像されるCT像において額縁に入れて自室に飾りたい画像があるかと言えば,“ない”のではないだろうか.しかし,筆者には自分で撮影した内視鏡画像を美しいと感じて,他の絵画のように自室に飾りたいと思うことがある.実際には家内に“気色悪い”と言われそうなので飾れないでいるのが,家長としてだらしない.
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