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文献抄録
多発性硬化症患者における膝伸展筋力計測器を用いた筋力および運動性疲労の評価:新しい疲労指数
Assessment of muscle strength and motor fatigue with a knee dynamometer in subjects with multiple sclerosis:a new fatigue index
武井 圭一
1
1健康科学大学健康科学部理学療法学科
pp.328
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100292
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目的:多発性硬化症(以下,MS)の主要な症状として筋力低下と筋疲労が挙げられる.運動性疲労の測定方法として,30秒間持続収縮時の力-時間曲線を用いたものが考案されており,これまでに信頼性が検討されているが十分ではない.本研究の目的は,MS患者に対する等尺性最大筋力の測定方法と,3つの疲労指数の検者内信頼性を検討すること.また,主観的疲労感(以下,FSS)と疲労指数の関連を検討することである.
方法:対象は,軽度から中等度のMS患者28名(平均年齢:44±7歳)であった.測定項目は,膝伸展・屈曲の5秒間等尺性最大筋力,および30秒間筋持久力(Ab HUR;Oy Kokkola, Finland)を記録し,この結果からDjaldettiらにより考案された疲労指数を算出(FI1),さらにFI1から筋収縮開始後5秒間の結果を省いた疲労指数(FI2),最大筋力に達するまでの結果を省いた疲労指数(FI3)の3つの指数を算出した.FSSにはKruppにより考案された質問紙票を用いた.統計解析は,SAS ver. 8.2を使用し,最大筋力および疲労指数の再現性を級内相関係数にて検討した.3つの疲労指数間の差の検討には,分散分析を用いた.また,最大筋力,疲労指数,およびFSS間の関係をスピアマンの相関係数にて検討した.
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