特集 精神障害者の理学療法
精神障害者のとらえ方と理学療法アプローチの効果
仙波 浩幸
1
Senba Hiroyuki
1
1東京都立駒込病院整形外科リハビリテーション室
pp.947-955
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100198
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人口の高齢化,事故や各種疾患により精神障害者が身体障害を合併する症例が増加しており,精神障害と身体障害の両面を視野に入れたリハビリテーション医療サービスの提供が今後ますます高まることが予想される.
身体障害を有する統合失調症患者のリハビリテーション医学領域における知識・技術の蓄積は不十分であり,精神医学とリハビリテーション医学(機能回復学),さらには関連する諸学問領域を含む複合的な研究が求められている.リハビリテーション医学では,精神障害は作業療法,身体障害は理学療法がサービスの提供を担っているが,身体障害と精神障害を合併する患者のサービスニーズが高まってきている現状では,従来の枠組みにとらわれずに治療実践に取り組む必要が生じている.このような現状において,当該患者の理学療法実践については,従来から先駆的な内容の文献が散見されるが1~11),症例報告や総説が多く,数理的裏付けが不十分なものが少なくない.
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