特集 精神障害者の理学療法
精神障害をもつ人々に対するリハビリテーションの現状と課題
野中 猛
1
Nonaka Takeshi
1
1日本福祉大学
pp.941-945
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100197
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この十数年で精神障害をもつ人々に対するリハビリテーションは格段の進歩を遂げつつある.わが国では現場の技術が先に変化し,政策が後追いしている.そのため現役の専門職の間でも理解の差異が大きい.
現在のわが国の精神科病棟は,高齢となった長期入院者と比較的若い短期入院者とに二分されており,さらに多くの外来だけで加療されている人々を加えると,「社会復帰」という言葉は適切でない.残された長期入院者には病棟におけるリハビリテーションが必要であっても,新たに発症した大多数の人々は当然のように地域内でリハビリテーションを行っている.
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