増刊号 誰でもわかる遺伝子検査
Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか
3.応用編—遺伝子検査を利用する
2)悪性腫瘍
(2)慢性白血病
東田 修二
1
1東京医科歯科大学臨床検査医学
pp.1070-1073
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906362
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はじめに
慢性白血病には慢性リンパ性白血病と慢性骨髄性白血病(chronic myelocytic leukemia,以下CMLと略す)とがある.前者は末梢血や骨髄に成熟リンパ球が増加し,フローサイトメトリー法によってリンパ球の表面形質や単クローン性を調べることにより診断される.疾患特異的な染色体異常や遺伝子異常は存在しないため遺伝子検査は有用ではない.後者は腫瘍性疾患の中で遺伝子検査が最も多用されている疾患である.
本稿ではCMLの遺伝子検査について解説する.なお,CMLでは染色体検査と遺伝子検査を相互補完的に施行する必要があるため,染色体検査についても述べる.
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