特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
血液・造血器疾患
慢性骨髄性白血病
白杉 由香理
1
,
安藤 潔
1
1東海大学医学部血液腫瘍内科
pp.358-361
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101552
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慢性骨髄性白血病の診療は,特効薬であるメシル酸イマチニブの登場によって近年劇的に変化した.しかしながら,まだ市販後数年しか経過しておらず,今後長期にわたるエビデンスの蓄積が必要である.患者に対してはイマチニブの最新の知見や継続内服の必要性,また薬剤の副作用などを適宜示しつつ,病期が進行した場合には造血幹細胞移植など治療変更が必要となることについても十分な説明を行う.治療成績は大きく向上したとはいえ,いずれの治療法が選択された場合でも長期にわたる通院と内服が必要とされる造血器悪性疾患である.医師の側からの積極的な情報開示と,時に総合相談室や看護部とも連携したチームワーク医療が求められる.
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