病気のはなし
慢性リンパ性白血病
髙松 泰
1
1福岡大学医学部腫瘍・血液・感染症内科学
pp.426-431
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207172
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●末梢血および骨髄中に成熟した小型リンパ球(B細胞)が増加する疾患である.進行するとリンパ節腫脹や肝脾腫を生じ,骨髄抑制のため易感染性,貧血,止血困難になる.
●進行が緩徐で,治療を行わなくても日常生活への影響は少ない.薬物療法で治癒は得られず,早期に治療を開始しても長期予後は改善しない.そのため活動性の病態がなく無症状の場合は,経過観察(watchful waiting)を行う.
●標準治療薬はフルダラビンである.シクロホスファミド,リツキシマブを併用すると治療効果が高まるが,血球減少,感染症など副作用が強くなる.
●再発時は,オファツムマブ,アレムツズマブ,イブルチニブが有効である.
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