増刊号 輸血検査実践マニュアル
各論
血液型
血小板
血小板型検査
佐藤 進一郎
1
,
降旗 謙一
2
1北海道赤十字血液センター検査二課
2信州大学医学部臨床検査医学
pp.155-163
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903124
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はじめに
生体内免疫反応によって惹起される血小板減少の原因として,標的血小板を認識する同種(アロ)抗体,イソ抗体,自己抗体および薬剤依存性抗体の関与が知られている1〜6).したがって,免疫学的血小板減少の病因や病態を解明し,臨床診断や治療効果のモニタリング,予後判定のための補助診断検査法として血小板抗原抗体検査は臨床的に重要である.
本稿では血小板抗原抗体系の概要と血小板型検査法,さらに血小板特異抗原感作による血小板輸血不応答状態(platelet transfusion refractoriness;PTR)患者を例に,筆者らの血小板型検査の進めかたについて概説する.
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