増大号 匠から学ぶ 血栓止血検査ガイド
4章 検査後プロセス
ワルファリンのコントロールにおけるPTの意義
益永 信豊
1
,
赤尾 昌治
1
1国立病院機構京都医療センター循環器内科
キーワード:
ワルファリン
,
PT-INR
,
TTR
Keyword:
ワルファリン
,
PT-INR
,
TTR
pp.1023-1027
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209103
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はじめに
ワルファリンは,当初はネズミを駆除するための殺鼠剤として使用されていた薬剤だが,1950年代より抗凝固薬として使用されるようになった.わが国では1962年に導入され,60年以上の歴史がある古い薬剤である.心房細動による心原性脳塞栓症の予防をはじめ多くの疾患で有効性が示される一方で,出血合併症の懸念や至適用量調節の難しさなど,実臨床では使用しづらいと感じる場面に遭遇することが多い.本稿ではワルファリンのコントロールにおけるPTの役割とコントロールの実際について述べる.
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