FOCUS
抗原特異的T細胞の定量的評価—自験例を中心に
成田 美和子
1
1新潟大学大学院保健学研究科血液・腫瘍検査学
pp.100-103
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207052
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はじめに
末梢血液や腫瘍検体を用いた抗原特異的T細胞(cytotoxic T lymphocyte:CTL)の検出には,tetramerを用いた検討が普及してきている.tetramerを用いたCTLの動態に関する臨床報告は,CMV(cytomegalovirus)を中心としたウイルス感染に関するものが多い.ウイルス抗原特異的CTLの検出は比較的容易であるが,腫瘍抗原特異的CTLは末梢血中には0.1%以下しか存在しないことが多く,臨床的指標にするためには解析方法の工夫が必要である.本稿では,自験例を中心に,tetramerを用いた腫瘍抗原特異的CTLの解析方法を解説する.
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