Japanese
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特集 今日の外傷—外傷患者の初診と初療
Ⅴ.腹部外傷
膵損傷の診断と手術方法—自験例を中心として
Diagnosis and surgical treatment of pancreatic injuries
佐藤 寿雄
1
,
斉藤 洋一
1
,
松野 正紀
1
,
芳賀 紀夫
1
Toshio SATO
1
1東北大学医学部第一外科教室
pp.1281-1287
発行日 1971年8月20日
Published Date 1971/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205421
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はじめに
膵臓は解剖学的に後腹膜腔にあつて諸臓器に被われているため,膵損傷の頻度は比較的少なく,一般に腹部外傷の1〜3%といわれている1).しかし,膵損傷の際には他臓器の合併損傷を伴うことも多いため,その死亡率は高く,また診断や治療面でも困難を伴うことが少なくない.近年,交通事故や産業事故の増加と相まつて,膵損傷も増加しており,比較的救急患者の少ない著者らの大学病院においても過去10年間に10例の膵損傷を経験している.今回はこれらの自験例を中心として,本症における問題点の2,3について言及してみたい.
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