今月の主題 アレルギー
検査と疾患—その動きと考え方・99
過敏性肺臓炎—自験例を中心として
檀原 高
1
,
岡田 光子
1
,
小林 英夫
1
,
高橋 英気
1
,
吉良 枝郎
1
Takashi DANBARA
1
,
Mitsuko OKADA
1
,
Hideo KOBAYASHI
1
,
Hideki TAKAHASHI
1
,
Shiro KIRA
1
1自治医科大学呼吸器内科
pp.281-288
発行日 1985年3月15日
Published Date 1985/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917463
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はじめに
過敏性肺臓炎(hypersensitivity pneumonitis)は,吸入された塵埃抗原がアレルギー反応を惹起することにより発生する肉芽腫性間質性肺炎で,アレルギー性肺臓炎(allergic pneumonitis)・外因性アレルギー性胞隔炎(extrinsic allergic alveolitis)とも呼ばれている.
1932年Campbellが農夫肺症(farmer's lung)の1例を報告して以来,種々の有機性抗原の吸入による本症の報告が集積され,1966年Pepysがこれらを総括し,過敏性肺臓炎の概念を提唱した1).表1に示すように,その病因抗原は多彩で,職業的様相も呈する.これらを一括して過敏性肺臓炎として受け止めている2,3).
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