基礎実習講座
芽胞染色法
沢 赫代
1
1岐阜大学病院中央検査部
pp.1113-1116
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203223
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臨床細菌学的に重要な有芽胞菌は,Bacillus属とClostridium属の二つである.
Bacillusは,好気性グラム陽性の芽胞形成性の桿菌である."Approved lists of bacterial names"には33菌種が記載されているが,多くは土壌中のSaprophytes(寄屍植物)あるいは昆虫の病原菌である.Bacillusの代表的な菌種として炭疽の原因菌であるB. anthracisと,食中毒を起こすことが知られているB. cereusが挙げられる.しかし,近年これ以外のBacillus sp. が外傷や外科的手術後の限局性の化膿巣から,また悪性腫瘍などの基礎疾患の存在下の全身感染症からも分離されるようになってきている.
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