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好氣性芽胞菌混入の村田氏反應に及ぼす影響に就て
多木 四郎
1
,
鈴木 敏雄
1
1兵庫縣立衞生研究所
pp.255-257
発行日 1949年6月1日
Published Date 1949/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200202
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緒言
今次終戰は梅毒の増加を來たし,當局は性病對策に寧日なき有様であるが,一方確實なワ氏反應を行うには戰災め爲種々困難な事情が有り,當檢査所を始め縣下各保健所も現在は尚沈降反應のみに依存せざるを得ない状況に在る.
梅毒反應は一種のリポイド膠質反應であり,之に關する因子に依り多大の影響を受ける事は既に明にせられた所であるが,大城,内山兩氏及び行政氏に依の報告せられた枯草菌の斯る反應に及す影響に就ては,其の後詳細な報告を見ない.一方右の如き現下の状況に於ては,大城氏等の報告せられた如き現象は梅毒沈降反應が適當に行われぬ限り多大の過誤の原因となるものと考へられ,此の方面を追究する必要を感じ,次の如き實驗を行つたので茲に報告し御叱正を乞う次第である.
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