トピックス
H-EIAによるAFPの定量
杉山 弘
1
1昭和大学病院臨床検査部
pp.946-947
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203177
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YalowとBersonにより免疫学的微量定量法の基礎が開かれて以来,標識にRIを用いるRIA法から,現在の酵素を用いるEIA法が開発され,RIの規制の厳しい我が国では特にEIA法の発展が著しい.このEIA法についてもサンドウィッチ法からホモジニアスEIA(H-EIA)法へと発展しつつある.
このH-EIA法とは,均一なEIA法,すなわち抗原抗体反応後のB/F分離操作を必要としないEIA法のことである.臨床検査領域で利用されているH-EIA法には,酵素標識抗原が抗体と結合することにより,その酵素活性が消失することを利用したEMIT(Enzyme multiplied immunoassay technique)法や,蛍光酵素基質を標識した抗原が抗体と結合することにより蛍光物質を生じなくなることを利用したSLFIA(Substrate-labeled fluorescent immunoassay)法などがある.しかし,これらの方法は血中薬剤など比較的分子量の小さな抗原に限られている.最近,これら二法とは原理を全く異にするH-EIA法が報告された.この方法は,horseradish peroxidase(HRP)が抗原抗体反応により互いに会合して特異な挙動を示すことを利用している.
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