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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
抗体の免疫化学的応用
EIA
EIA (Enzyme immunoassay)
石川 榮治
1
Eiji Ishikawa
1
1宮崎医科大学第一生化学教室
pp.442-443
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905041
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■測定系の選択
抗原抗体反応は一般に特異性が高いうえに,低濃度の抗原と抗体の間でも反応が起こりやすく,抗原抗体結合物は比較的解離しにくく安定である。このような抗原抗体反応を利用すると,生体試料中の抗原や抗体を分離することなく,簡便・迅速に,あるいは高感度に測定することができる。これを免疫測定法という。免疫測定法には種々のやり方があるが,図1のように分類することができる。何らの標識をも用いない,沈降法,ネフェロメトリーなどの非標識免疫測定法は簡便であるが,高感度にはならない。標識を用いる方法のうち,標識体などの試薬と試料とを混合して,そのまま標識を検出する均一法は簡便・迅速であるが,高感度とはならないばかりか,この方法は主として,いわば密室の企業内で開発されることが多く詳細は不明である。不均一・標識免疫測定法のうち,競合法は非競合法に比べ感度が低いうえに,抗原量の測定範囲がせまく,再現性も悪い。したがって非競合・不均一・標識免疫測定法が,感度,測定範囲,再現性などの点でもっともすぐれており,サンドイッチ法(図2)がその代表的なものである。
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