技術講座 病理
—step up編—肺癌における分子病理診断—個別化医療への応用
酒井 康裕
1
1神戸大学医学部附属病院病理診断科
pp.1298-1307
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200010
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Point
●上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異検査は,肺癌へのEGFR阻害剤投与の適否を決める判断材料となる.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を基盤として,EGFR阻害剤の高感受性あるいは耐性を示す変異パターンを検索する.
●肺癌における未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)融合遺伝子の検査方法として,免疫染色(IHC)法,細胞内分子雑種形成蛍光検出(FISH)法,逆転写酵素-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)法がある.陽性の場合,ALK阻害剤の投与が検討される.
●検査目的は1つでも,各検査の原理を理解すると,それぞれ異なる対象を検出しているのがわかる.各検査法の利点,欠点を知っておかなければならない.
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