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人間ドック健診における検査基準範囲
山門 實
1,2
,
渡辺 清明
2,3
1三井記念病院総合健診センター
2日本人間ドック学会学術委員会
3東京臨床検査医学センター
pp.1272-1275
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200001
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はじめに
人間ドック健診(人間ドック施設,システムで行う健康診断)では,生活習慣病の発症予防,すなわち,肥満,高血圧,脂質異常,糖・尿酸代謝異常などの生活習慣病予備軍の抽出と,そのリスク管理による生活習慣病の発症予防を行う.したがって,人間ドック健診においての臨床検査は極めて重要な役割を果たすこととなる.生活習慣病予備軍の抽出にはそれぞれ関連する検査に対する物差し,基準範囲が不可欠となる.日本人間ドック学会(以下,本法人)では,これまでに人間ドック健診受診者に対して質の高い全国均一的な検査成績の判定,事後指導を行うために,「人間ドック成績判定及び事後指導に関するガイドライン」を作成してきたが1),いまだ施設ごとに異なる基準範囲が用いられているのが現状である.
本法人では現在,人間ドック健診の有用性を検討することを目的に,健康保険組合連合会(以下,健保連)との共同研究「人間ドック健診の追跡調査・分析に基づく標準的検査基準値及び有用性に関する調査研究委員会」を実施する委員会を設立し,検討を開始しているが,その検討課題の1つが基準範囲の設定であり,その原案について概説する.
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